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「不動産業は情報と人の産業」

国交省総合政策局不動産業課課長・毛利信二氏

 第20回RBA野球大会が6月11日開幕しますが、それに先立って5月13日夜、予選トーナメント組み合わせ抽選会が関係者多数を集め行われました。来賓として出席された国交省総合政策局不動産業課課長・毛利信二氏の挨拶を紹介します。


国交省総合政策局不動産業課課長・毛利信二氏

◇私も野球少年だった

 本日は、RBA野球大会予選トーナメント抽選会にお招きに与りまして本当に光栄でございます。有難うございます。

 私も昔は野球少年でございまして、この大会は毎年決勝・準決勝などをかの東京ドームでされるとおうかがいいたしましたが、本当にうらやましい限りです。不動産業課もチームを組んで参加したらよかったなと思っているぐらいでございます。

◇明日の業務の活路に

 ただ役人は、日ごろ書いたり読んだりするのは得意ですが、バットで打ったり球を投げたりするのは得意ではありませんので、たぶんとても東京ドームにはいけないと思いますから、その代わり、こちらに呼んでいただいてお祝いを申し述べさせていただけるのは大変光栄でございます。

 本大会は、平成の初めからスタートされ、無事、今年いわば成人を迎えられる訳でありますが、大会を通じて皆様のチームの結束が益々高まり、友情、交流を深め、明日の業務の活力の源泉となりますよう心からお祈りしたいと思います。

◇不動産業は基幹産業

 せっかく機会を頂きましたので、諸先輩がたくさんいらっしゃり、僭越ではありますが、最近の不動産業行政についてひとことお話させていただきます。

 不動産業は、わが国の都市開発・工業開発を先導し、また不動産取引のコスト低減の面で大きな役割を果たしてきた産業です。

 売上高でいっても全産業に占める割合は3 %くらい、生産高でいいますと帰属家賃を含め約13 %を占め、間違いなくわが国の基幹産業・重要産業でございます。

 わが国がバブル崩壊そして失われた10年を経た今、開発分譲業は、地価上昇に過度に依存しない新しいビジネスモデル、すなわち不動産の証券化とか、あるいは不動産ソリューションビジネスといった事業のほうにだんだん力を入れていかれておりますけれども、果たして流通業はどうなのか?

◇少ない既存住宅の流通量

 わが国は2015年から世帯数の減少を迎えると言われています。アメリカの世帯数1億1千万、わが国は5千万くらいでございますが、既存住宅の流通量はアメリカと日本はまったく違い、桁違いに少なくなっています。

 これにはいろいろな原因はありますけれども、私どもとしてはこの既存住宅の流通を拡大することが、これから非常に大事なのではないか、そのためにはインターネット普及により情報が氾濫する中で、より安全・安心な取引をの実現を図る上で流通業界の役割が誠に重要であり、皆様にさらに頑張っていただくことを心から願っております。

◇新たな制度インフラの整備も

 そのために、住宅検査の普及、価格査定の充実、提供する情報の充実など新しい仕組みもまた取り入れていく必要があるのではないかと思います。皆様のお知恵を拝借しながら諸制度の整備を図っていきたいと思っております。

 いまも昔も変わらないのは、おそらく不動産業が情報と人の産業だということです。「情報」についてはいま申し上げたとおりですが、「人」についてはここにいる皆様こそ企業の財産、不動産業界の支えでありますから、是非とも力を合わせて流通業界・不動産業界の発展のために明るい明日をつくっていきたいと思っております。

◇「昨日の夢が今日は目標となり、そして明日には実現する」

 私の好きな言葉に「昨日の夢が今日は目標となり、そして明日には実現する」という言葉がございます。これはアメリカのNASA にある言葉だそうです。厳しい環境でありますけれどもこの言葉を胸に皆様とともに汗をかいていきたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします。

 この大会を通じて皆様が交流を深められ、職場においても益々ご活躍されますよう心からお祈りいたしますとともに、主催者の第三企画の方々に対しましても、これまでのお取り組みに深く敬意を表し、これからもご発展されますよう心から念じまして、お祝いの言葉とさせていただきます。本日はおめでとうございました。ありがとうございました。

(文責  RBA 事務局 5/17)