RBA International.

私立の児童養護施設へ「楽しい雑貨」を寄贈

 

 RBAインターナショナル(RBAI)と第三企画は2-5月、埼玉県内の児童養護施設4施設へ、文具やぬいぐるみなど各約170点の「楽しい雑貨」を届けました。私立施設への寄贈は今回が初めて。

  この活動は、「RBAプラザ ジェニーのギフトショップ」の商品総入れ替えに伴い店頭から下げる旧商品から、喜ばれそうな品を選び、様々な事情で家庭を離れて暮らす子どもたちのため、施設へ贈るもの。昨年と一昨年はいずれも県立3施設を訪れ、寄贈品を手渡しました。3年目の今年は県との協議により私立施設への寄贈先拡大が決定。初めての施設ということで、子どもたちが笑顔で楽しく使えるようにと文房具を多くセレクトして詰め合わせました。

 今回の寄贈先は埼玉育児院(川越)、愛泉寮(加須)、あいの実(日高)、子供の町(春日部)で、それぞれ社会福祉法人が設置・経営しています。2月に3施設への贈呈訪問が無事終了。3月中に予定されていた1施設へは新型コロナウイルス感染症の影響で延期となり、休校中に子どもたちが楽しめるよう発送でお届けする形に変更となりました。

  同県には22の児童養護施設があります。RBAIはこれからも、子どもたちのため、県下の児童養護施設へ楽しい雑貨を届けていきます。

 

  【2月20日・埼玉育児院訪問】

  柴山英士施設長とRBAI平元詢二理事を中心に懇談が行われました。

  埼玉育児院は大正元年、お寺の住職が貧しい家庭の子どもたちを集めて開いた施設です。大戦後は児童養護施設として、児童福祉法のもとで戦災遺児を養護しました。その後、日本の高度経済成長の陰で、様々な社会的問題を背景に不適切な養育環境下にある子どもたちが増加しているといいます。柴山氏によると、現在は入所理由の6割が虐待。入所すると制度上の上限の18歳まで施設で暮らす児童が多い状況です。また、同氏は「施設を出た後の社会的支援が行き届いておらず、学費などを自分で何とかしなければならない。施設の子の進学率は2割弱」と、18歳で退所した後のアフターケアの重要性を説きました。

 平元氏は「心の傷を抱えたお子さんと、大変なことだと実感した」と共感を示し、職員のやりがいについて質問。それに女性職員が答え、「やりがいは、児童がここを出た後に顔を見せてくれて、家族や仕事の話をしてくれて、やっと感じるもの。続けているといいことがある」と思いを語りました。

 

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  【同25日・愛泉寮訪問】

  愛泉寮は3歳から高校生までの児童が大きな家族のように暮らしている施設です。この日は幼稚園帰りの入所児7人が参加し、贈呈式が行われました。

  初めに日比達郎理事をはじめとするRBAI一行が、一言ずつ挨拶しました。ところがそれが終わらぬうち、一人の女の子が待ちきれずにプレゼントの前へ…。まるで本物のように愛らしい犬のオブジェに、興味津々の様子です。藤井美憲施設長や職員らが優しい目で見守っていました。

  「誰が受け取ろうか、みんなで受け取る?」という職員の呼び掛けで、子どもたちがプレゼントを囲みました。日比氏が「開けてみようか」と促すと、子どもたちは皆で透明ラッピングを開け、品々をのぞき込み、はにかんだような表情に。ぬいぐるみをしっかり抱えたり、小物をずっと手に握っていたり、手に持ったプレゼントを職員に見せたり、プレゼントの周囲から飽きて離れることなくずっとプレゼントを囲んでいて、喜びが伝わってきました。

 

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  【同27日・子供の町訪問】

  子供の町施設長が急用で欠席となり、同じ「社会福祉法人子供の町」が運営する児童養護施設エンジェルホームの坂本仁志施設長、同法人の森田彰事務長との懇談が行われました。2施設合わせて130人の子どもたちが暮らし、敷地内に診療所が併設されています。

 懇談の途中、6人の子どもたちが幼稚園から帰ってきました。楽しい雑貨を見つけ、「こんにちは!」「犬だ!」「うちにもいるよ!」と一気ににぎやかに。プレゼントを囲み、記念撮影を行いました。

  坂本氏は「屈託のないように見える子どもたちだが、内面には、親と暮らせない怒りや自問自答を抱えている。外部がプレゼントをくれに来てくれるという体験は、目をかけてくれる人がいるというメッセージが伝わる」、森田氏は「後援会のバックアップや色々な奨学金で、昨年は3人が進学できた。子どもたちの将来が厳しいのは事実だが、民間支援で未来が開けると確信している」と、民間支援の重要性と感謝を語っていました。

 

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